明るく振る舞っているつもりは無いが、泣いて暮らしてばかりはいられない。

無理に笑顔を作ってはいない。息子が亡くなっても、お笑いを見れば笑い、小さい子供が頑張ってる姿を見れば「頑張れ！」と応援しながら涙が何故か流れたり。足を机にぶつけたら痛いし…痛いあとに、「何でや！」って1人イラついたりもする。

生きてたらグルグル感情は回ってしまうんだけど、それが他人からしたら今の私や娘は、落ち込んで暗くしていないと「無理しないで」になるようだ。

無理しないで

無理せず泣いてもいいよ

有難い言葉だ。有難い有難い。のだろうか？

などと、ひねて疑問符をつけてしまう。

私たち遺された者は、可哀想な人かも知れない。こんな経験は要らないから。絶対に要らないから。でも、現実は起こってしまい、家族が消えてしまった。

でも、消えたのは肉体のみ。

思う気持ちは消えていない。肉体を抱きしめ、言葉をかけることは出来ないが、いろんな気持ちは伝えれるはずだ。だから、いろんな気持ちを返事は聴こえなくても話す。

今日も寒いよ

今日は好きな飲み物買ってきたよ

兄ちゃんにお土産買うって、妹は４月の修学旅行を楽しみにしてるって。今から小遣いのオーバー分の隠し場所を悩んでるよ。兄ちゃんみたいに筆箱にするか

今日も周りが心配してくれても、どう思っても生きていくよ。生きるしかないからね。

あなたみたいに、自分で幕引きすることが出来ないから。あなたにどんなに会いたくても。

朝、積もってるかなぁと思ったら、肩透かしをくらいました。全く、雪の気配なし。

でも、夕方に少しだけ吹雪いた。

風景が真っ白になるくらい。

でも、ほんの30分程度

振り返って、「わぁ〜」と思ったが仕事中にて眺めていられない。ひんやりした空気で雪を感じるしかなかった。

これが休みの日だったら、窓にかぶりついてたかも。見れば嫌な思い出がグルグル回ってしまうんだけど、でも見るだろう。

街を走ってたら、「学校行くとき、ここを通っていくんよ。」って言ってたのをふと思い出した。

「温かくして行ってたのかなぁ」

まだ雪は降ってない。

ちょっと、ホッとした。姑を思い出さなくて済むから。

でも、天気予報は雪。これからが勝負なのかな。そして、明日がひどいのかも。

まぁ、どんな天気でも生きて行かなくてはならないが…。

毎日、息子が居なくなってから頭の中に私の意向だと書いた文言がグルグル回る。

その後必ず胸が気持ち悪くなる。胸…いや頭かな。何とも言えない気持ち悪さ。

「これが抑えれないと、病院に行かなくてはならないのか？」

たまらない不安感が襲う。精神科、今なら心療内科か？そこへ行けば治るのか？と。

泣いて叫べば治る？息子が戻れば治る？

息子が居たことを忘れたら治る？

答えは全て「NO‼︎」違うんだ。

じゃあ現実を直視して、逃げずに前を向けば治る？ 分からないんだな、母さん。

人は１日で、八万四千回感情が変わると聞いた。だから八万四千仏、八万四千の仏様が居るんだと。私の頭に残ってるくらいだから、とても感銘を受けたはずなんだけど、曖昧にしか残ってないなぁ。情けない。

「困る奴は俺の後始末とか葬儀とか」

いやいや息子さん。こんなのは誰も困らないんですよ。泣いていようが、倒れていようが業者が淡々と進行しますから。それよりも、もっともっと生きて行かなくてはならない私よりも、あなたが何やかんや言っても心配してた妹が1番大変なんだよ。

「あいつには幸せを掴んで欲しい」

「兄か姉のどちらが欲しかったって聞いたら兄と言ってくれた。立ててくれたんだと思うが嬉しい」

「抱きしめてやれば良かったかな」

「キモイって言われそう」

「妹を思ったら泣けて来て死ぬのを止めましたって言ったら、「はぁ？」って言われそうって想像ついた」

言わないよ！「はぁ？」なんて。

ただ、無言だろうなぁ。その後、「はぁ」って溜息かな。

あっ⁉︎

やっぱり「はぁ」か。？は付いてないが、「はぁ」だな。正解やん、息子。

だけど、意味が違うよ。？があるかないかで。

書きながら、やはり気持ちがグルグルしてる。八万四千回感情が変わりだしたのか。今日もグルグル、明日もグルグル、死ぬまでグルグルだな。

それでも生きて行かなくてはならない。