ごめんな、兄ちゃん。
今日、バイクのタイヤに釘が刺さってるのを見つけた。
あらま、たいへんや
幼馴染の店に修理に行った。
世間話しながら、修理してもらう。
幼馴染の奥さんも、店に出てきてたから一緒に話す。
自然と子供の話になった。
「うちの娘は、私立高校目指してるんよ。」
「もう受験生かぁ。そっかぁ、うちより1つ下やからな。」
「勉強せんけどなぁ。期末の社会は44点らしいわ。」
「まぁ、まだ構わないよ。まだ間に合う。で、兄ちゃんはどう?何処に行った?」
「兄ちゃん?」
そう言って、私は次の言葉が出なかった。
時間にしたら、数秒の無言状態から次に出たのは…遠くに行っただった。
「遠く?」
そう来るよね。私でも遠く?って切り返すなぁ。
そのあと、私は指を天に向けた。
「嘘やろ?上って何や?」
「上って上よ。自ら幕を引かれましたよ、1月に。」
「いやいや嘘やろ。」
「明るいから嘘ついてるように見えるやろ?本当やって。」
人は強烈な事を聞くと、無表情になるんだと知りました。
まぁ、逆でもなるかな。と思い、「ごめんな。驚かせたやろ。これ誰にも話してないんよ。話して変に兄ちゃんが扱われるのは嫌やから。やったら、俺にも言うな‼︎って話やな。でも、あんたとは家族絡みで深い付き合いやから話してしまった。あんまり気にしないでな。」
そう言うのが精一杯の私の強がり。
家族絡みで深い付き合いであっても、気持ちを巻きこんだらいかんと、少し強がってみた。
帰り間際に、兄ちゃんは病気で急死ってことにしてるから頼むなって、嫌な頼みごとしてしまった。
今日の大反省やな、母さん。
兄ちゃんは決めて旅立ったのになぁ。母さん、自分の身を守ってしまったんやな。
兄ちゃんの死に、変な尾ひれがついて広まるのを防いでるようで、実は母さんが身を守るだけになったな。
最期まで隠し通すべきなんやろうけど、中途半端に我が身を守り、兄ちゃんを傷つけたんやな。
あかんなぁ、母さん。
兄ちゃんを守らないかんのに。
ごめんな、兄ちゃん。反省してます。
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