人権集会の講演から得たもの
今日、娘の学校で人権集会があった。
講師は噺家の方。中学校時代に壮絶ないじめにあったが、泣いて親や担任に話したから今の自分があると言う。
とにかく勇気を出して親や担任に話そう。絶対に守ってくれる。
話したら報復されるなんて悩むな。それは絶対にないから。
いじめを知っていて助けないのは一緒にいじめをしているのと一緒。
チクリは悪いことではない。
いじめた相手を恨んで死んでも意味がない。
たくさん体験を通じて、汗だくになりながら語りかけていた。
話の途中、針金で人生を表現した。
小学校時代は上がり、中学校時代は下り、高校大学とまた上がり…人生いろいろ山あり谷ありだと波型の針金人生。
それを片手で高く上げ、そして「死ねば…」と言ってパチンと切り落とした。
「僕が死にたい死にたいと言っていた中学校時代に、本当に自殺したら先の人生は切れて無くなっていた。繋げないんです。リセットは無いんです。だから自殺したらダメなんです。」
そう言った。
「友達が8年前に自殺したが、気付いてあげれず今も後悔してます。」とも。
娘が言う。
「あの噺家さんは友達やったんやろ。気付いてあげれず後悔?うちは兄ちゃんや。気付くわけないやろ。普通やったんやから。自分が幸せな時は人に目が言ってないんよ。人のサインなんか、ましてや友達のサインなんか分かるわけないやん。勇気を出して親や担任に話せ?そんなんみんなが出るならば自殺なんか減るに決まってるやろ。出せないくらい辛くて黙る子もいるんよ。」と。
「針金を切った時、自殺なんかいかんって言ってる時、きっと母さんも、うちは家族が自殺したんやけど何か?って思ってるやろなぁと想像してた。あれは兄ちゃんの人生を見た感じで嫌やった。」とも。
あんなに簡単にパチンと針金を切るように息子は人生を閉じた訳ではないが、表現したらそうなんだろうな。繋げられない先の人生を、悩みで切り落とすなと、誰かに相談しなさいと言うことだろう。
家族に相談
誰かに相談
出来るならば死んでいない。
勇気を出して
本当の勇気を出して
踏ん張れ
踏ん張れば道は開ける
確かにそうだ。踏ん張れば道は開ける。
強く願えば叶う。口からプラスの発言をしていたら『叶』となる。
口からプラスとマイナスばかり言うのは、『吐』となるから、何かを吐いてもマイナスを減らして叶うにしようと言う。
私や娘はプラスをたくさん吐いても、叶わないものがある。それは息子が生き返ること。
プラスをたくさん吐かないと、悲しみに潰されることがわかっている。
素敵な講演だったが、自死遺族には不向きな講演だった。
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