幸せの嘘
今日、長く伸びた髪を切った。
頭が軽い。
首筋が、スースーする。
何か憑き物が落ちた感じ…がする。
何が憑いてたと言うのか分からないが。
なんとなくそんな感じ。
カットしに行った店に、息子のひとつ上のミニバス時代の先輩母が働いている。
1000円カットだから、順番次第だから当たるか当たらないかは定かではないが、今日は運良く担当にならなかった。
カットし終えて、軽くドライヤーで乾かしてもらっていたら、声を掛けられた。
「ぼんは、どうしよる?」
どうもしてません。あちらで過ごしてますが何か?
胸の中では、こう呟く。
しかし口からは「県外に出たんよ。」と言った。
「大学?」
「就職よ。」
「そうなんや。」
サラッと話して、私は直ぐに娘はついて来てるが車の中にいると話を変えた。
車に乗り込み娘に話した。
「それは、優しい嘘やな。幸せの嘘になるよ。現実を知ってどうなる。なんの意味もない。」
娘はそう言った。
息子はひとつ上の先輩に嫌がらせを受けていた。身体が小さいからバカにされてこき使われていた。
「そうよね。あの家が知ってもいいことはないしね。」
「そうよ。知らん方が良い良い。」
知って悲しんでくれる訳でもないし、変に広まる可能性大やしね。
帰り道、久しぶりにマックに寄って息子の大好きなダブルチーズバーガーを買った。
「にいちゃん、大好きなダブルチーズバーガーやで。食べや。」
写真に苦笑いしながら供えた。
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